滋賀県甲賀市では、国の重要文化財に指定されている仏像が約30年ぶりに特別公開されました
この仏像は、浄福寺にあり、天台宗の開祖である最澄によって開かれた寺の本尊として大切にされています
普段は非公開ですが、33年に1度だけ特別に公開される貴重な機会です
特別公開が行われた5日には、地域の子どもたちによる伝統的な練り行列と法要が執り行われたあと、多くの人々が仏像を見学しました
この仏像は鎌倉時代に制作されたもので、高さは1メートル以上
訪れた人たちは、普段は目にすることのできない貴重な姿に触れ、静かに手を合わせていました
草津市に住む70代の女性は、「すごく良い顔をしておられました」と感想を述べ、浄福寺の松岡順海住職は、「この地域をずっと守ってこられた仏像です
大変ありがたい仏様なので、いっそう心を込めて手を合わせました」と述べました
この特別公開は6日まで行われています
ピックアップ解説
浄福寺の仏像、特に「十一面千手観音坐像」は、鎌倉時代に作られたもので、高さが1メートルを超えています。この仏像は、千手観音(せんじゅかんのん)という名前からもわかるように、千本の手を持つ観音様です。一つ一つの手には、それぞれ願いを聞くとされる意味があります。善行をし続ける観音様は、困っている人々を救うために多くの手を持っているとも言われています。この仏像は、地域の人々にとっても大切な存在であり、浄福寺の歴史と深く結びついています。
キーワード解説
- 重要文化財とは、日本の文化や歴史の中で特に大切な価値があると認められたもののことです。国や地方自治体によって指定され、保護されています。
- 天台宗とは、日本の仏教の宗派の一つで、最澄によって開かれた宗派です。比叡山延暦寺を中心に教えられ、仏教の教えを広めています。
- 鎌倉時代とは、日本の歴史で1185年から1333年までの期間を指します。この時代は、武士が権力を握り、武士道が形成されていくなど、大きな変化がありました。
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