青空の下、大津市仰木町の平尾地区では、田植えに向けた準備が着々と進められています
この地域の象徴とも言える「馬蹄形の棚田」は、比叡山麓の美しい風景を背景に、まるで自然が作り出したアートのように広がっています
曲がったあぜ道に沿って、土がしっかりと耕されていく様子は、農業の大切さを実感させてくれます
仰木町は、平尾地区を含む4つの自治会から成る穏やかな農村地域で、この「仰木の棚田」は滋賀県が保存すべき棚田としてその価値が認められています
農家の西村弘紹さん(61)は、家族代々でこの地の田を守り、耕してきました
彼の田は、戦前から続くもので、約50年前にはもっと細かく区切られていたそうです
しかし、機械化が進む中で、父親は効率的な農業を目指して田をまとめたそうです
棚田は高低差があるため、降った雨は土にしみ込み、あぜに穴が開くことがあります
水漏れを防ぐためには、あぜをしっかりと土で固める必要があります
この作業が、美しい曲線を描く棚田の景観を作り出しているのです
西村さんは「きれいな曲線美だけど、米作りは本当に重労働で大変」と苦笑いしながら語ってくれました
ピックアップ解説
「棚田」とは、山や丘に作られた階段のような形の田んぼのことです。日本各地に存在し、特に滋賀県では美しい棚田の風景が多く見られます。棚田は水を効率良く利用でき、雨が降っても表面が流れにくいという利点があります。農業では大変な労力がかかるものの、美しい風景を創り出す大切な文化遺産でもあります。最近では、観光地としても注目されています。
キーワード解説
- 棚田とは、山や丘の斜面を利用して作られた階段状の田んぼのことを指します。特に水の管理がしやすいことから、昔から日本各地で広まってきました。
- 比叡山とは、滋賀県と京都府の境に位置する山で、標高848メートルです。歴史的にも重要な場所であり、多くの寺院があります。
- 農業とは、植物や動物を育てて食料を生産する産業のことを指します。滋賀県では多くの農家が、米や野菜を育てて地域の特産品を生み出しています。
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