滋賀県東近江市五個荘竜田町にある中路融人記念館で、心に響く日本画を新しい視点で楽しむ特別な企画展が始まりました
「中路融人×気象学―心象風景」という題名のこの展覧会では、日本画の名作を気象学の観点から見つめるというユニークな試みが行われています
この企画は、同じ市立博物館内の西堀栄三郎記念探検の殿堂が中心となり、来館者が新たな視点で作品を楽しめるようにアイデアを考えました
滋賀の自然を愛し、多くの風景を描いた中路融人の作品を通じて、私たちは自然の美しさや気象の不思議さを再発見することができます
展示されている作品
今回の展示では、琵琶湖や竹生島、湖北の田園風景を描いた17点の作品が紹介されています
その中でも、「余呉の月」という作品は、氷の結晶や水滴によって生まれる光の現象、例えばコロナやハロと呼ばれる珍しい光学現象を描写しています
これを見ることで、私たちはその瞬間に感じる自然の美しさを体感できます
気象現象の説明
会場には、作品で表現されている気象現象について詳しく説明したパネルも展示されています
もやや霧、空の色の変化、雪の解け方、鏡のように映る反射など、普段何気なく見ている自然の現象をしっかり学ぶことができます
新しい視点で楽しむ
探検の殿堂の職員、田中一実さんは「鑑賞するだけでなく、気象学という新しい視点で中路作品を楽しんでほしい」と話しています
美術館を訪れたら、ただ絵を見て楽しむだけでなく、背景にある自然の科学を考えてみるのも素敵ですね
展覧会の情報
開催場所 | 中路融人記念館 |
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展示期間 | 5月25日まで(月曜休館) |
入館料 | 必要(詳細は館にお問い合わせください) |
ぜひ、この機会に自然とアートが調和した作品を楽しんで、滋賀の文化をもっと知るきっかけにしてください
「コロナ」とは、氷などの微細な粒子が光を屈折させて、まるで光の環ができたように見える自然現象のことです。特に夜空では、月の周りに見られることが多く、これが美しい風景の一つになっています。日本画でもこの現象が表現されているため、アートと科学が交わる面白さを体感できます。
- 気象学とは、天候や気候についての科学です。空の様子や風、雨、雪などの変化を研究して、予測する力を高める学問です。
- 日本画とは、日本の伝統的な絵画スタイルの一つで、特に自然の風景や人々の生活を描いた作品が多いです。色彩や技法において、時代とともに進化してきました。
- 光学現象とは、光が物質に当たったときに起きる様々な現象を指します。例えば、屈折、反射、散乱などがあります。これらの現象は、私たちの周りの景色に影響を与えています。
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