大津市の歴史博物館で、戦時中の学校生活や子どもたちの暮らしを伝える特別展示が行われています
この企画展は、戦後80年の節目に合わせて開催され、特に注意が引かれるのは、当時の瀬田国民学校の5年生の女子児童たちが描いた絵日記です
展示されている絵日記は、1944年4月から1945年3月までの期間に作成されたものです
中でも印象的なのは、1944年6月6日の絵日記です
ここでは、子どもたちと兵士が万歳をしている様子が描かれており、兵士たちを見送る壮行式が行われたことが記されています
これは、当時の学校生活がどれだけ戦争と切り離せないものであったかを物語っています
また、1945年2月15日の絵日記では、空襲警報が発令され、授業を中止して帰宅する子どもたちの姿が描かれています
上空には、航空機が飛び回っている様子も見受けられます
日記には「私たちは勉強と戦争をしている」「いつ爆弾が落ちるかわからない」といった、当時の子どもたちの緊迫感が垣間見えます
この企画展は、歴史を学び、戦争の悲惨さを知る大切な機会となります
大津市歴史博物館の福庭万里子学芸員は、「子どもたちの目線で描かれた歴史を通じて、当時何が起こったのかを感じ取ってほしい」と語っています
この貴重な展覧会は、今月の8月31日まで開催されています
ぜひ、訪れてみてください
絵日記は、当時の子どもたちが自分の生活や思いを記録するための重要な手段でした。特に戦時中は、勉強だけでなく、厳しい戦争の現実も描かれたため、その内容には大きな意味があります。絵日記の存在は、学校での授業だけでは学べない貴重な歴史の一部であり、当時を生きた子どもたちの心情を知る手がかりになります。
- 戦後80年は、第二次世界大戦が終わってから80年を迎える年を指します。この期間は、戦争の影響が今も続いていることを考えさせられます。
- 空襲警報とは、敵からの空襲が予測される際に発令される警告です。これが出されると、住民は避難するなどの行動を取ります。
- 瀬田国民学校は、戦前から戦中にかけて存在した学校で、当時の子どもたちが教育を受けていました。
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