滋賀県大津市神宮町にある近江神宮では、6月1日にとても特別なイベント、「流鏑馬(やぶさめ)神事」が行われました
この神事に合わせて、流鏑馬の歴史や道具、そして装束について学ぶ教養講座が開催され、来場者は約120人に達しました
弓馬術の専門家である日本古式弓馬術協会の豊田重之代表理事が講師を務め、流鏑馬の魅力を深く掘り下げて解説しました
流鏑馬は、日本の伝統的な馬術で、参拝の際に行われる重要な神事です
教養講座は同協会と滋賀観光協会が主催し、流鏑馬をより楽しんでもらいたいという思いから、今年が神事の節目の年にあたることを記念して行われました
講座の中で豊田さんは、甲冑(かっちゅう)の軽量化に伴い、あぶみの長さが短くなった理由を実物を使って説明しました
来場者はそのあぶみを手に持ち、重さに驚く様子もありました
また、流鏑馬の発祥に関する文献や、神事で使用される「式の的」と呼ばれる5色の円が描かれた的についても紹介されました
豊田さんは自らの思いを語り、「流鏑馬文化を次の世代に残すことが私たちの願いです」と締めくくりました
会場内では、約25点の写真パネルが展示され、訪れた来場者は神事の流れを知る貴重な体験を得ていました
特に74歳の京都市山科区から来た男性は、「中世の歴史が好きで、流鏑馬について深く知れたのが良かった
あぶみは意外に重くて驚いた」と嬉しそうに話していました
流鏑馬とは、日本の古代の弓馬術の一つで、神事の一環として行われます。その歴史は非常に古く、戦国時代や中世の武士たちにとって、戦いの技術としても重視されていました。流鏑馬は、馬に乗りながら矢を放つ技術を競い合うもので、技術だけでなく、馬との一体感が求められます。最近では、地域伝統行事として多くの祭りで見られるようになり、一般の人々にもその魅力が広まっています。
- 甲冑とは、戦士が身を守るために着る防護服で、昔は日本の戦国時代には特に重要でした。忍者や武士たちが戦いの際に着用していました。
- 流鏑馬とは、馬に乗った射手が矢を放つ競技で、古代から続く日本の伝統的な行事です。神社で行われることが多く、技術や流れが美しいとされています。
- 神事とは、神を祀る行事や儀式のことを指します。日本の文化においては、様々な神社や寺院で行われ、地域の人々にとって重要な役割を果たしています。
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